日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

幼児の識字と書字と用字

もうすぐ三歳十ヶ月になるウチの野郎ッコなんだども。
平仮名や片仮名については「字の練習」段階を卒業したつもりで、現在は単に字を書くんぢゃなくて、語を書きたい文を書きたいといふ気持ちが先にあって字を書いてゐるらしく。それでも上手に書けない字はたくさんあり。
落書き中に「おとーさん、《よ》書いて」とせがまれて余白に「よ」を書くと「違う!!」と怒られ、辛抱強く事情聴取しつつ紙面を追ふと、独力で「いい」と書いたところに「よ」をくっつけて「いいよ」といふ文字列にしたかったらしい――とか、そんな事例がちらほら。
目で覚えたコトバと耳で覚えたコトバでは仮名遣ひが異なり、http://d.hatena.ne.jp/uakira/20070309 ではねぇが、「もーだめだ」など耳から入った語句を書く時は棒引き仮名遣ひだったりする。
あとどのくらい経てば、何で「おとうさん」「もうだめだ」は「おとーさん」「もーだめだ」ぢゃないのか、とか、「コンピューター」が「コンピュウタア」ぢゃないのは何故かといった疑問を持ったりその疑問を父母に尋ねてみたりするよーになるんだらうなぁ。疑問抜きで現代仮名遣ひ環境に馴染んでいくのかねぇ……。
――と、実際に紙に書くのはまだ平仮名片仮名とアラビア数字、ラテンアルファベット大文字に限られるんだども、指先のコントロールが爆発的に発達中でしかも入り組んだ図形の認識力が想像以上に達者な野郎ッコ。今朝は、食卓で「あぶくま山麓牛乳」のパッケージロゴを正しく読み上げながら人差し指を動かして「あぶくま山麓牛乳」と宙に文字を描き、「麓」以外は確かに描けてゐた。
ぜんまいざむらい」とか「ざわざわ森のがんこちゃん」とか、本人がノレるお話で総ルビのテキストが身近にたくさんあったら、教育漢字くらいはあっといふ間に覚えてしまふ気がする馬鹿親の己だ。