2011-01-01から1年間の記事一覧
学生のころから食卓であり勉強机でもあった家具調コタツ。ここ十年はコタツとしてスイッチオンすることは無くなっているもののかれこれ四半世紀は使っている計算で、今も自分のパソコンデスクとしてブログの文章をタイプしているんだとも、いよいよ別れの時…
印刷しててマゼンタが全く出ないので、プリンタユーティリティーから何度もヘッドクリーニングを試してみたものの、やっぱりマゼンタが出ない。 仕方なく、ヘッドを外して流水洗浄+ぬるま湯つけおき。 でもマゼンタが通らない。 最近はヘッドだけの販売が終…
近代デジタルライブラリーを大量に参照していく過程で発見した「和様二号」の多用例については、これまで、『教会撮要』や『からのはうた』第一号など、その都度記録してきたわけなんだども。 今回は、本木昌造直系の印刷所のひとつである、京都點林堂が印刷…
先日の記事に記した近代デジタルライブラリー観察資料のうち、宮城県立図書館が現物をもっているものを、眺めてきた。 まず、明治二十八年に春陽堂から出た『惟任日向守』。これは、実寸4.77mmの号数制四号活字を四分アキで組んだものと思われた。 その国文…
国文社が刷った五号平仮名や四号平仮名が見える資料を、古い近デジ調査ノートから、拾い出してみる。 明治二十五年に金港堂から出た『あらつくし』(本文が五号で見出しに四号平仮名あり) 明治二十六年に博文館から出た『十二時会稽曽我』(本文が五号で序…
弘道軒清朝体を本文に使っていた時期の東京日日新聞について、原紙でなくとも、せめてマイクロフィルムでも縮刷版でもどちらでもいいから自分の目で見ていれば陥らない種類の間違いだと思うんだども。 …… 板倉雅宣『活版印刷発達史』四一頁本文に(明治)「1…
牧治三郎『京橋の印刷史』を見ると、巻末年表の明治十六年のところに「七月 築地活版製造所、小室樵山版下楷書五号鉛活字完成発売」と記されている。 そのあたりについて、板倉雅宣『活版印刷発達史』三六頁本文に「16年7月2日、『時事新聞』(「新聞」ママ…
近代デジタルライブラリーでも公開されている、痩々亭骨皮道人『滑稽玉手箱』(明二三、発行:井上勝五郎、印刷:三好守雄)の現物を落手。 これは『聚珍録』第三巻で「こちらも三号活字を用いた序の仮名に和様、築地、印刷局等各系の仮名活字が交っているこ…
近代デジタルライブラリーで博聞社の全資料をチェックして見かけた、仮称博聞四号平仮名を含む資料のひとつ、『西洋礼式』の本文第一頁。 東北大学附属図書館の所蔵品。 本書では序文と目次、そして本文の見出しに四号平仮名が使われていて、本文は五号。以…
ぺりかん社から出ている、東京大学法学部明治新聞雑誌文庫編『朝野新聞』縮刷版の第一巻(明治七年)から十数巻をがっつり眺め、博聞社が自社活字を販売していた証拠の広告を二つ見つけた。 ひとつめは、明治十年四月二十六日(第一〇九四号)から数日間掲載…
近代デジタルライブラリーで博聞社の全資料をチェックして見かけた、仮称博聞四号平仮名を含む資料のひとつ、『経国亀鑑』の序文。 東北大学附属図書館の所蔵品。 ちなみに装釘はこんな感じ: http://twitpic.com/7abu0a 総クロス装の表紙にエンボス加工があ…
矢作勝美氏が「改訂」中だった『明朝活字』(平凡社)の新版『明朝活字の美しさ』(創元社)の内容データが近刊情報に上がった*1ので、『明朝活字』の目次データを入力して比べてみることにした。 矢作勝美『明朝活字』(平凡社) 矢作勝美『明朝活字の美し…
元日に今年中に投稿論文を二本書くてなことを書いてたんだども、三・一一とか四・七とか色々あって、『貴司山治全日記』はまだ見ることができずにいる。 その状況で、とにかく徳永直『光をかかぐる人々』の再評価(を通じた「後篇」の探索)が急務という気持…
遭遇した際に一瞬我が目を疑ったんだども、明治二十三年八月十六日付の官報第二一四〇号、二〇二頁の「全国気象摘要」の項をよく見ると: 第一行末尾「福岡ニ七百五十六」や、第四行中程「温度十九度)ニ至ル間ハ」の「ニ」が、「半角カタカナ《ニ》」になっ…
残念ながら我々はまだ「和様」二号仮名を網羅した見本帳を発見できずにいる。現時点では、己が四年前に出会った近代デジタルライブラリー資料の千家尊福『教会撮要』(明治十年版)が、「和様」二号を最も多く見られる資料ということになるだろう。 さて、そ…
『ヘボン在日書簡全集』(asin:9784764273016)を眺めてゐて、こんな記述に目が釘付け。 まずは、元治元(1864)年二月一〇日付、横浜発「親愛なる友に」で始まる手紙の末尾(同書165頁)。 わたしどもは、皆良い健康状態でおります。わたしは、他のことをほとんど…
先日 @viewfromnowhere さんのツイート https://twitter.com/#!/viewfromnowhere/status/76057742812512256 お見て、己もそのチョンチョン http://www.nihonnotoba3.sakura.ne.jp/2009to/sensoji137.jpg に興味お持った。 形状わ、『パソコン悠悠漢字術』(is…
アンチゴチLOVEな己、最初期和文アンチック体活字について調べてたのと平行して、当然和文ゴシック体活字についても重大な関心を持ち続けてゐだった。 2005/10/28: 鉄道小説『鳴神組』の時刻表を刷った活字 - 日本語練習中 2006/12/19: 板倉雅宣『活版印刷発…
片塩ファンなのに残念ながら「第2回タイポグラフィ学会研究論文発表会2011」を聴講しに出かけられない東夷の己。学会誌を再読。 三〇〜三一頁に「参考文献」が掲げられてる中に: 片塩〔二〇〇二a〕「本木昌造の活字づくり」『活字をつくる』ヴィネット四号…
片塩二朗「弘道軒清朝活字の製造法とその盛衰」(『タイポグラフィ学会誌04』二〇一〇)八五頁に、①《三谷の前半生の記録は海軍に徴用されたとする記録をみるばかりで乏しいが、大正時代の初期に、忽然と労働運動の闘士として神戸印刷工業組合(ママ)の機関…
徳永直が『光をかかぐる人々』後篇にあたる『世界文化』連載の「第十五回」「第十六回」で言及してゐる、溝口靖夫『東洋文化史上の基督教』(昭和十六年、理想社)ば借覧。徳永は書名を「東洋文化史上における基督教」と記してゐるんだども、「における」ぢゃ…
近デジを歩き廻ってて、「二号の漢字と和様を主として一冊全てを組み上げた書物は極めて稀」(『聚珍録』第三篇二三頁、その稀少例である山口県聚珍堂版『培養秘録』の解説)であるところの未発見用例と思しき、 頴川藤左衛門『からのはうた』第一号にぶつかっ…
①徳永直『光をかかぐる人々』の件昨年十二月に日本近代文学館で昭和十五年から十九年までの徳永直宛来信を閲覧した結果、現時点で「H君」を特定する材料は無いといふことが再確認できた。 それを確認した段階で『光をかかぐる人々』に関する調査を一旦打ち切…