日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

和様二号多様例『土佐日記参釈』

近代デジタルライブラリーを大量に参照していく過程で発見した「和様二号」の多用例については、これまで、『教会撮要』や『からのはうた』第一号など、その都度記録してきたわけなんだども。 今回は、本木昌造直系の印刷所のひとつである、京都點林堂が印刷…

新著百種一号二号の楷書活字サイズ

先日の記事に記した近代デジタルライブラリー観察資料のうち、宮城県立図書館が現物をもっているものを、眺めてきた。 まず、明治二十八年に春陽堂から出た『惟任日向守』。これは、実寸4.77mmの号数制四号活字を四分アキで組んだものと思われた。 その国文…

国文社の楷書活字

国文社が刷った五号平仮名や四号平仮名が見える資料を、古い近デジ調査ノートから、拾い出してみる。 明治二十五年に金港堂から出た『あらつくし』(本文が五号で見出しに四号平仮名あり) 明治二十六年に博文館から出た『十二時会稽曽我』(本文が五号で序…

東京日日新聞紙上に見える楷書体活字の大きさ

弘道軒清朝体を本文に使っていた時期の東京日日新聞について、原紙でなくとも、せめてマイクロフィルムでも縮刷版でもどちらでもいいから自分の目で見ていれば陥らない種類の間違いだと思うんだども。 …… 板倉雅宣『活版印刷発達史』四一頁本文に(明治)「1…

築地二丁目「活版製造所」の五号楷書活字発売広告

牧治三郎『京橋の印刷史』を見ると、巻末年表の明治十六年のところに「七月 築地活版製造所、小室樵山版下楷書五号鉛活字完成発売」と記されている。 そのあたりについて、板倉雅宣『活版印刷発達史』三六頁本文に「16年7月2日、『時事新聞』(「新聞」ママ…

痩々亭骨皮道人『滑稽玉手箱』序の「四号」活字

近代デジタルライブラリーでも公開されている、痩々亭骨皮道人『滑稽玉手箱』(明二三、発行:井上勝五郎、印刷:三好守雄)の現物を落手。 これは『聚珍録』第三巻で「こちらも三号活字を用いた序の仮名に和様、築地、印刷局等各系の仮名活字が交っているこ…

博聞社『西洋礼式』序文と見出し四号本文五号

近代デジタルライブラリーで博聞社の全資料をチェックして見かけた、仮称博聞四号平仮名を含む資料のひとつ、『西洋礼式』の本文第一頁。 東北大学附属図書館の所蔵品。 本書では序文と目次、そして本文の見出しに四号平仮名が使われていて、本文は五号。以…

博聞社の自社活字販売広告

ぺりかん社から出ている、東京大学法学部明治新聞雑誌文庫編『朝野新聞』縮刷版の第一巻(明治七年)から十数巻をがっつり眺め、博聞社が自社活字を販売していた証拠の広告を二つ見つけた。 ひとつめは、明治十年四月二十六日(第一〇九四号)から数日間掲載…

博聞社『経国亀鑑』(序文)博聞四号平仮名

近代デジタルライブラリーで博聞社の全資料をチェックして見かけた、仮称博聞四号平仮名を含む資料のひとつ、『経国亀鑑』の序文。 東北大学附属図書館の所蔵品。 ちなみに装釘はこんな感じ: http://twitpic.com/7abu0a 総クロス装の表紙にエンボス加工があ…