日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

公団ゴシックの退化と新しい標識書体について

NEXCOが道路標識に使う書体を道路公団標準文字(公団ゴシック・JHゴシック)からヒラギノに変えるという話題に対して、NEXCO中日本が行った新旧書体の実証実験が看板文字サイズの変更をも伴ふ試験だったため、旧書体のままサイズ変更のみの試験をなぜやらなか…

明治二十年頃の築地活版に勤めたらしい山室軍平

今まで全く気づいてゐねがったんだども。「明治・大正・昭和前期の社会事業家・宗教家であり、救世軍(Salvation Army)の日本司令官として免囚保護、廃娼運動、日露戦争後の不況対策としての労働紹介所の設置、結核患者を収容するサナトリウムの開設、凶作…

三谷幸吉『印刷料金の実際』メモ

三谷幸吉自身が断片的にせよバイオグラフィを記したものと思はれた『印刷料金の實際』(昭和二年、印刷改造社)なんだども、己が知る限り、国会図書館の「禁複写」本と、中央区立図書館の別置書庫のもの、そして印刷図書館里帰り本の、三点が国内に存在する模…

スーパー学参フォント

公有フォントづくりに挫折した後、M+フォントの進捗に深く感動しつつ、どんな企画なら自分自身再び立ち向かえっぺか考えたことがある。 その際に、現在流行中のUDとは違う意味でのユニバーサルフォント、教科書限定にしておくのは惜しいからあちこちで使おう…

山岡荘八の博文館印刷所勤務時代

講談社の『山岡荘八全集36「短編名作集」』(asin:4061291963)巻末に山岡荘八の詳細な年譜がついてゐるんだども、大正十年(一九二一)の項に、かういふ記述がある。 この年冬上京。翌十一年へかけ母がたの親戚である博文館印刷所につとめた。自伝に、文選の熟…

中原中也井上靖火野葦平・山岡荘八・高見順宮本常一

彼らは全員明治四十年(一九〇七)生まれ。

鱒二利一康成・徳永直・宮本百合子壺井栄野呂栄太郎大宅壮一戸坂潤

井伏鱒二と横光利一が明治三十一年(一八九八)、川端康成・徳永直・宮本百合子が明治三十二(一八九九)年、壺井栄・野呂栄太郎・大宅壮一・戸坂潤が明治三十三年(一九〇〇)生まれ。

啄木谷崎朔太郎・三谷幸吉・平塚雷鳥高畠素之荒畑寒村

ふと思ふところあって、名を並べてみた。 石川啄木、谷崎潤一郎、萩原朔太郎は、明治十九年(一八八六)生まれ。三谷幸吉も同年。平塚雷鳥、高畠素之も同年で、荒畑寒村が明治二十年(一八八七)生まれ。

釧路新聞啄木在籍時の輪転機

先日「明治三十年代の印刷工場とその動力」さ記した、明治四十年の調査で高知県の新聞社が輪転機の動力に石油発動機ば使ってるって話なんだども。 石川啄木全集(新版全集)第八巻(昭和五十四年、筑摩書房)に収録された釧路新聞記者時代の啄木の記事さ、「空前…