日本語練習虫

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日下部重太郎と神授練体歩行術

文庫化されて初めて手に取ってみた甲野善紀・田中聡『身体から革命を起こす』(isbn978-4-10-132651-1)なんだども、偶然、スピンが挟まってゐた所に日下部重太郎の名があった。「東京高等師範学校の国漢文の教授、日下部重太郎」とあるから、「日下部表」の作者の日下部重太郎だらう。
同書によると、日下部は神授練体歩行術の師範佐藤春治から歩行術を教わったことがあり、その術歩行が日下部伝ひで野口源三郎の「東西の歩行術較べ」(『文藝春秋』昭和十三年十一月号)といふエッセイに紹介されたらしい。
日下部は、歩行術をモノにし、“東京鎌倉間を日帰りできる一人前の歩行家”になってゐたのだらうか。実はJIS漢字以上に長距離歩行への関心を持ち続けてゐる己としては大ひに気になるんだども、借覧してゐる『野口源三郎遺稿集』にそれらしき文章が見当たらないので、記事ば読みたければ文藝春秋にあたらねばならないやうだ。