徳永直『光をかかぐる人々』のTeX→PDF化作業メモ。aozora.sty前提。
本日は河出書房版96-98頁にある、林子平『海国兵談』印刷費用内訳の表現。
普通に考へると、論理で箇条書きにするか、物理で段落行頭のマイナスインデント。
HTMLで云ふ<UL>に相当するitemizeには、冒頭の記号を任意のマークや文字にする機能があるといふので、ちょっと試してみる。
\begin{itemize}
\item[一つ、] 右の如く千部を仕立候事其れ不少候、因て書肆を招て千部を仕立候、値の大略を計畫せしめ候、其大數左の如し
\end{itemize}
「一つ、」を箇条書き文章側に食ひ込ませる方法や、「、」と「右」の間を他の字間と同じ間隔に保つ方法など、調べればどうにかなるだらう。
が、箇条書きにすると、箇条書きブロックのマージンや行間等々も本文と変はってしまふので、調整方法を考へるのがめんどくさい。
結局、物理で段落行頭をマイナスインデントすることに。
\begin{jisage}{2}\parindent=-1zw
一つ、右の如く千部を仕立候事其れ不少候、因て書肆を招て千部を仕立候、値の大略を計畫せしめ候、其大數左の如し
\end{jisage}\parindent=0zw
これで、段落の最初の行だけ1字下げ、折り返した行から2字下げ、といふ底本通りの体裁に。
あ、己の納品段階での青空注記は単に「1字下げ」のみだったんだども、最終的にどういふ表現になったかしらん?