日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

飛翔体に関する3月27日の安全保障会議

東北地方の自治体の動きから推測するに、2009年3月13日の段階で国家機関の立場でアレのことを「飛翔体」と呼称する方針が打ち出されてゐただらうと思ひ、またPAC3配備予定の情報を受けて秋田市が飛翔体情報連絡室を設置するのが17日のことなのでその段階でも「飛翔体」呼称方針が決まってゐないとは信じ難い己なんだども、一応産経新聞の記事を尊重して、政府全体としてソレのことを「飛翔体」と呼称する方針に意思統一されたのが3月27日の安全保障会議でのことだと信じておくことにしてみよう。
同日午前7時45分から59分まで開かれた安全保障会議の最初の数秒で、次のやうになったに違ひない。
某A大臣“北朝鮮飛翔体関連事案”と書かれたパワポを参加者に提示。
ローゼン閣下「今朝の議題は、“きたちょうせんひしょうたいかんれんじあん”とあるんだが、なぜ“ミサイル”ぢゃイカンのか、某A大臣?」
かうして閣下がプロンプターによるカンペも無いのにいきなり「飛翔体」の語句を読み上げ得たことで、表外字使用に関する配慮は不要と全会一致で判断された。
たぶん安倍元官房長官が2006年に「飛翔体」と表現した際も、当時の外務大臣が読めた語句に注解は不要と判断したのだらう。
以後の13分程、呼称の難易度以外の点について『ムダヅモ無き改革』(asin:4812468698)並の熱い会話があったと想像する己。
残念なことに安全保障会議には文相が参加しないので、当日の参加者全員、「飛翔体」が閣下も読める漢字かどうかには気をつかっても、某ブログコメント主の銀河氏同様、それが広辞苑日本国語大辞典にも載ってる言葉かどうか(載ってない)には気が回らなかったんだらう。