日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

やっぱり三号ぢゃなくて四号!!

宝珠山立石寺さ籠ってスペシウム光線に打だって来るつもりだったんだども、ウチのシャワーで頭ば冷やしてみた。
さて、一昨日、久々に眺めた『聚珍録』第三篇の、六四頁の図(図四−二十)に対する解説さ「図は痩々亭骨皮道人変輯『滑稽記事論説戯範』の自序で、仮名は和様、築地、更に印刷局などのものが混植されている。三号活字。」(同第三篇五三頁)とあったんで、最近見慣れてゐたこの仮名は三号だったかと肝を冷やしたんだども、近デジの『滑稽記事論説戯範』で五号活字の部分(七コマ以降)と序文(三〜四コマ)の活字サイズば行長から割り出してみたら、書誌情報の「十九センチ」が正しければを五号部分が約三・九ミリ角で序文が約五・一ミリ角、「十八センチ」とすると五号部分が約三・七ミリ角で序文が約四・八ミリ角になるので、本文頁の実寸は高さ「十八センチ」に近く、かつ序文は「四号活字」が正しいだらうと推測した己。
思ひ起こせば、博聞社が気になり出した頃、原寸資料ぢゃない近デジの危険ば補ふため、『小学生徒教草』『貯金道しるべ』『日韓交通史』『開化起源史』の電子コピーを入手し活字サイズば計算してみた結果、「四号活字」だらうと結論づけてゐたのだった。
そんなわけで、『聚珍録』第三篇三七七頁の図(東盛とよ『神勅大全』)と三七九〜三八〇頁の図(近藤九真治『有智有福不老不死術神人結合論』)は『聚珍録』本文のキャプションが「印刷局系書風の四号活字」と呼ぶところの仮称博聞四号を交えて刷られたものだと改めて主張する己。