日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

舟偏に走

徳永直『光をかかぐる人々』「開港をめぐって」の第四節、317頁7行目に「舟偏に走」といふ珍しい字が遣はれてゐた。

「走にょうに舟」(𧻖 [U+27ED6])だったらUnicodeにも超漢字にもあるんだども、「舟偏に走」はUnicodeにも超漢字にも無い模様。
現在の文字鏡はどうか判らねぇんだども、文字鏡研究会編『パソコン悠悠漢字術』(asin:4313101423)の時点では、今昔文字鏡にも無かった。
“徳永文字”と言って良いだらうか。
ちなみに徳永直『光をかかぐる人々』(河出書房版)は、この漢字以外、すべてJIS X 0213の第一水準漢字から第四水準漢字までの範囲で符号化できる。