日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

立冬の仙台は暴風時々銀杏所により爺婆

立冬の列島を横断した前線は、仙台に暴風警報を出し一部の列車を止めるなどの気象となって現れたんだども、この風が、愛宕上杉通りや晩翠通りなどイチョウ並木となってゐる幹線道路のギンナンを、大量に落としていった。
ギンナンは、イチョウが植ゑらってゐる中央分離帯の中や歩道の上だけでなく、付近の車道にも落ちる。
この時期になると、コンビニ袋などを片手に持った爺婆が朝のイチョウ並木に出現してギンナンを拾い集めていくんだども、今日のように日中強風が吹いて大量のギンナンが落ちる事態になると、バケツ持参の爺婆が大量に出現し、イチョウ並木のあらゆる交差点で大漁ぢゃ大漁ぢゃと収穫祭を始めてしまふ。
FM仙台がある通称“イチョウ坂”すなはち愛宕上杉通りには山岳道路の「動物注意」ならぬ「銀杏注意」の看板が建ってゐるんだども、それは道行くドライバーに対して「イチョウの葉っぱが濡れて滑っから気ぃつけろ」だとか「ギンナンが臭いから窓ば閉めろ」だのと注意を促してゐるのでは無ぐって、「ギンナン拾ひの爺(ズ)サマ婆(バ)サマが強風で車道さスッ転んで来っかもしゃねから轢がねよう気をつけろ」といふ警告だ。
本当は看板など出てねぇんで、ドライバーの皆さんは安全のため可能な限り銀杏並木を避けてご通行ください。