Windows 10 Technical Previewビルド10041(日本語版)を実機にインストールして試用しはじめたところ、ツイッターでガックシ、てかōrzさんから、Win10TPにGulim.ttcがインストールされるかどうかとお尋ねいただいた。
確認してみたが、入っていなかった。
そういえば URL Win10(TP)9926からWindows Updateで10041に更新した関係からか、そもそも日本語版TPだからなのか、FONTフォルダにGulimは入っていない気が。 URL
現在のTechnical previewはインストーラーが各国語版に分かれていて、また言語パックが追加インストールできる感じでもないので、念のためKO-KR版をVMware Playerにインストールしてみたら、おなじみのフォントが揃っていた。
そんなツイートを流していたところ、Win7/8では「鄂」と「卾」の見分けが付かない件がWin10でも解消されていないのだろうかと安岡孝一さんからFacebookでお尋ねいただいた。
情弱でハングルのIMEを使えないため、Babel Mapで目的のコードを表示させてみた。
まず、明朝体に相当するBatang/BatangCheで、U+537E(卾)を選択。
なるほど「ふしづくり」であるべきところが「おおざと」になっている。ではU+9102(鄂)はどうか。
U+537E(卾)とU+9102(鄂)が並んでいるところを見ると、デザイン差は生じているのだが、字体の差は認められない。
実はこの誤ったグリフ実装はBatang/BatangCheに限らない。
上図のようにDotum/DotumCheフォントでも同じパターンになっているし……
Gulim/GulimCheフォントも同様だ。
こうして旧世代のハングルフォントが残念な状態にある中で独り頑張っているのがメイリオ世代のMalgun Gothicフォントだ。
あれれ、Malgunって漢字グリフは持ってないんじゃなかったの? とお思いの方もおいでだろうが、少なくともWindows 10 Technical Previewビルド10041のKorean版に付属するMalgun Gothic(ver.6.65)は、豊富な漢字グリフも取り揃えている。
もしもMSの中の人たちやハングルユーザの方々が「U+537E(卾)/U+9102(鄂)」問題に気づいて(Malgun Gothicから)改めようとしているのであればBatang/Gulim/Dotumも直してしまえばいいのにと思わないでもないけれど、Windows 7/8のサポートが切れる頃までは手をつけられない類の問題なのかもしれない。