Staatsbibliothek zu Berlinに1901年刊行資料のデジタルコピーを依頼した話
かなり前から初期Typography papersに掲載された記事を読みたいと考えていて、British Libraryにバックナンバーが所蔵されていることに気づいてオンデマンドアカウントを登録し念願の記事の閲覧制限付きPDFを取得してからかれこれ1年半ほど経過し(https://uakira.hateblo.jp/entry/2020/09/22/112012)、結局BLオンデマンドでは他の資料を注文したりしないまま現在に至っているのだけれど。
今回『Ein Leben im Dienste d. Buchdruckerkunst Hermann Smalian ; Von ihm selbst erzählt』を所蔵している公共図書館のうち、国外からでも複写を頼める館がないものかと探していて、ベルリン国立図書館に行き当たった(ライプチヒやバイエルンは、ドイツに居ないとダメ的な説明がされた。利用者登録の手間を損した)。
ベルリン国立図書館の英語版ホームページ(https://staatsbibliothek-berlin.de/en/)の「Service」メニューにに記載されている「Imaging and Duplication Services」を試していくと、どうもユーザ登録抜きで、ウェブフォームの入力・送信のみでいきなり資料複写の申し込みが完了してしまう流れになっていて驚いた。
ほどなく「DigiService <DigiService (at) sbb.spk-berlin.de>」から概算費用に関するメールが届き、クレジット決済等には対応していないので銀行の海外送金(Bank Transfer)で支払ってもらうということ、またデジタル化が完了し次第WeTransferでダウンロードリンクを通知すること、別途請求書が送られること、を知らせる内容となっていた。「Please notify us if you would like to place the order with us.」ということなので、依頼したい旨を返信。
数日後、先のメールに記載の通りに「WeTransfer <noreply (at) wetransfer.com>」から『BiblioCopy GmbH sent you Ihre bestellten Reproduktionen aus der SBB via WeTransfer』という表題のメールが届いた。メール末尾に差出人として「BiblioCopy GmbH in der Staatsbibliothek zu Berlin」と記されていたから、ベルリン国立図書館のコピーサービス部門が「BiblioCopy有限会社」という独立したサービス提供会社組織になっているということだろうか。あるいは日本でいう流通センターみたいな、図書館員の派遣企業みたいなもの?
ともあれ、WeTransferからという「心当たりのあるメール」だったので、本文を読み、無事デジタル化資料を取得した。
WeTransferから1時間ほど遅れて、「Abt.Bestandserhaltung <Abt.Bestandserhaltung (at) sbb.spk-berlin.de>」から「BC xxx Uchida / invoice number: xxxxxxxxxx(実際のxはすべて数字)」という表題のメールが届いていた。Asahiネットのウェブメールでは差出人が「(unknown)」に見え、表題に「invoice」という語を含むメール(しかも添付ファイルつき)だったので、迷惑メール扱いをして危うく読まずに捨ててしまうところだった。
貼付されていた請求書(PDF)は、こんな感じ(赤字は筆者書き込み/個人情報は一部消去/請求番号と管理番号は架空の数字):

ネット銀行・海外送金サービスを使って失敗した話
平日の昼間限定になってしまうリアル地銀・都銀の窓口に出向くという選択肢は取りたくない。
自分が(旧)ジャパンネット銀行の口座を持っていることから、その「海外送金(提携サービス)」を使うため、クインビーキャピタルのPayForexを使うこととした。初登録(運転免許・健康保険証に加えてマイナンバーが必要〈通知カードでOK〉)。
上記請求額である39.40ユーロを「受取額指定」の項目に入力すると、手数料800円を加えた送金額が5,498円。
今回は、請求書記載の「Please pay without deduction of bank charges upon specification of the cash desk reference number.」というのを、「銀行手数料:ユーザ持ち」と解釈し、これに「着金額指定サービス(途中の銀行手数料を送金者が負担する)」として2,500円を追加して送金した。Google翻訳でもDeepL翻訳でも「銀行手数料:図書館持ち」に相当する訳文が得られるのだけれど、いやまさか?!という疑問。これ、bank chargesはどちら持ちが正解なんでしょう?*1
――実は送金決定操作を完了させてしまった今、大きな失敗をしてしまったことに気づいて頭を抱えている。
上記請求書の「管理番号」のところに「For payment please quote the Reference No.」と書かれているのは、送金の際にコメントとして(?)この管理番号を記載しなきゃいけなかったってことと思われるんだけど、PayForexのウェブフォームでは自由コメント欄的なものに出会わないまま送金決定完了させてしまった。
また、そもそもPayForexの海外送金メニューの冒頭に【ユーロ圏向けEURスピード送金の送金名義人は弊社提携先の「Vitesse」、「送金人名」若しくは「弊社名」(Queen Bee Capital Co., Ltd)となります。】と注記されているので、支払者名から案件を辿ることも期待できない。これでは管理番号の記載が無い前記送金は先方で処理不能だろう。
Western Union®の国際送金サービスを使ってみようとする話
というわけで、海外送金についてあれこれ検索し、Western Union®という国際送金サービス取り扱い店で平日も土日も営業している(12:00-17:30)とホームページに書かれている「Travelex通貨サービス 仙台店」へ行ってみた。
結論としては、(例えば仕送りなど)個人間の送金を助ける内容であって、今回のようにサービスの代価を支払うといった目的には対応していないという話。むむむ。詰んでる?
地銀
生活費に使っているメイン口座の銀行は海外送金の手数料が高いのでなるべく使いたくない……と思っていたのだけれど背水の陣なので妻に相談したところ、海外送金などという怪しげなことに使ってほしくないと却下。そりゃそうか。以前『동아시아 타이포그래피의 실천(東アジアのタイポグラファの実践)』(2019)の原稿料がユーンデザイングループから当該口座に振り込まれてきた際も、受領側だけど海外送金ということでマネロン関係じゃないことを宣誓する書類を書かされたりとか、普通は経験しなくていい事務が必要とされちゃったもんな。
趣味の話で生活を侵食するべからず、と。
第二地銀
某日、昼休みにギリギリ行って帰ってこられる範囲にある第二地銀Aを訪問。「ウチ海外送金はあまり扱っていないので、某メガさんや某大手地銀さんが宜しいかと…」みたいな感触。続いて第二地銀B。「お住まいがA区で、こちらお勤め先がB区になるわけですね…。口座を開設してすぐに海外送金というのは対応できかねるんですが…。」
もちろん、ネットで調べてそういう塩対応になる筈って予習してからダメ元で出向いてみたんですとも!
ベルリン国立図書館の請求担当さんにメール(←イマココ〈2022/5/17〉)
コピー費用の請求書を送達してきたメルアドが「no-reply」では無かったようなので、PayForexから届いた送金証明書を添付してメールを送ってみることにした。
メールの雛形は、島村東世子『本当に役立つ英文ビジネスEメール 第2版』(asin:9784526080951)の106頁「サンプルEメール3 送金の通知をする」を参照。
この本、県図書館に行って「英語の参考書類ならNDC 83nでしょ」みたいな感覚で棚を探すと見つからない。「ビジネス英語」を主題にした本書は50mほど離れた670(商業)の棚に並んでいるので注意が必要だ。
PayForexから届いた送金証明書(PDF)は、こんな感じ(赤線は筆者書き込み/個人情報は一部消去/お客様番号と整理番は架空の数字):

とりあえず、「振り込みの日付」を上記例文に合わせて「Date of remittance: May 15th」としておいたのだけれど、これ、そもそも海外送金の証明書の「取引日」のDate Timeにおいて、UTCとかJSTとか、そういった基準の記載は慣習的に不要とされているものなんでしょうか。
*1:請求書記載の「Please pay without deduction of bank charges upon specification of the cash desk reference number.」については「銀行手数料:ユーザ持ち」が正解であるとお教えいただきました。ありがとうございます。