日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

『活版印刷史』川田久長の履歴について

印刷史研究の大家であり印刷図書館の初代館長を務めた川田久長の戦前の履歴については、およそ次のように紹介されている(増補改訂版である昭和56年版の川田久長『活版印刷史』「刊行にあたって」より)。 川田久長先生がなくなったのは昭和三十七年七月五日…

#組版書誌ノオト(番外編1)昭和新編真宗聖典

『味岡伸太郎書体講座』(asin:9784901835466、以下『書体講座』)164-166ページ「活字の時代にも詰め組はあった」で言及されている『昭和新編真宗聖典』を佐賀県立図書館からの相互貸借で閲覧させていただいた。編集・発行は仏教婦人会仏教青年会連合本部で…

#金属活字と明治の横浜公開講座1 配布資料

5月26日14時〜16時に横浜開港資料館でお話させていただいた「近代活字と明治の横浜」関連公開講座第1回「活字と活字見本帳の語るもの」の配布資料で、「お宝資料」関連で世界各所のデジタル化資料を閲覧できるものをリストアップしてみました。現物とデジタ…

横浜開港資料館「金属活字と明治の横浜」小宮山博史「活字の玉手箱」

去る1月13日から告知させていただいていた横浜開港資料館の平成30年度第1回企画展「金属活字と明治の横浜 〜小宮山博史コレクションを中心に〜」が、いよいよ本日よりスタートしました。資料館サイトの「開催中展示案内」に掲載されている情報は、これまでの…

秀英舎『七ポイント半假名附活字見本』に見えないカタカナルビ付活字

1月に開催された〈連続セミナー「タイポグラフィの世界」6〉第3回「日本語活字を読み込む」の翌日、横浜開港資料館で、移管作業中の小宮山博史コレクションから幾つか資料を見せていただいた。そのうちの1つに、秀英舎販売課名義で大正15年6月に発行された『…

横浜開港資料館平成30年度第1回企画展「金属活字と明治の横浜」

来る2018年4月27日(金)から7月16日(月)、横浜開港資料館で「金属活字と明治の横浜 〜小宮山博史コレクションを中心に〜」という展覧会が開催されます。本日(1月31日付)資料館サイトの「What's New !」のコーナーに、「これからの予定」として情報が公…

入稿原稿の「組方指定」または「組版指定」の歴史を眺める

主に近代文学を中心に、「入稿原稿」に記された「組方指定」または「組版指定」の歴史を眺めてみるシリーズ。…というような感じの連続ツイートを、ツイッターの新機能「モーメント」で、幾つかまとめてみています。 ここ数年で、ウェブ資源として閲覧可能な…

2018年の抱負

「Happy Public Domain Day」へと日付が変わったタイミングで、Oradano明朝GSRRフォント〈戊戌アップデート〉を実施しました。今回のアップデートで青空文庫使用上位3000字に達し、これを区切りとして暫く休眠します。1月27日に阿佐ヶ谷美術専門学校で、連続…

図録『澁澤龍彦ドラコニアの地平』私註草稿

ある文学作品が作者に胚胎し、活字印刷テキストとして我々の眼前に公刊されるまでの間に、どのような経過を辿るのか。 ごく大雑把に一般化して言うと、まず全体的な構想やカギとなる言葉などを記した「アイディアメモ」や「創作ノート」の類が書かれ、次に推…

島連太郎の三光社での活動時期と三秀舎の創業時期

石井久美子「『九ポイント假名附活字見本帳』に見るルビ付き活字 ―外来語定着の一側面―」というテキストを知ったことから、『漱石新聞小説復刻全集』と山下浩『本文の生態学』を読み直していた。実は明治末から大正・昭和戦前期における新聞活字の変遷史を社…

石井「『九ポイント假名附活字見本帳』に見るルビ付き活字」に寄す

↑*1印刷博物館所蔵の活字見本帳を活用した「国語×活字問題」――活字で刷られるところの日本語表記に関する問題――の研究成果として、石井久美子「『九ポイント假名附活字見本帳』に見るルビ付き活字 ―外来語定着の一側面―」という論考が書かれていたことを先日…

新聞活字サイズの変遷史戦前編暫定版

時折ツイートしてみたり、発表会の資料として配布してみたりしている、『東京朝日新聞』本文活字サイズの変遷を示す図がある。このような図まで作っているのは現時点では東京朝日だけなのだけれども、大手紙や地方紙を可能な限り多数集めた「新聞活字の事典…

大阪印刷界(含日本印刷界)所蔵館リスト

刊行年 大阪印刷界 ※48号から日本印刷界 および後継誌 NDLデジコレ コロンビア大 印刷図書館 東大総合 大阪府立 1909明42 1〜2号 2号 1910明43 3〜14号 4〜14号 1911明44 15〜26号 15、17〜26号 1912明45 27〜38号 27〜29、33〜35、37号 1913大2 39〜47/48…

印刷雑誌(含印刷世界・第二次印刷雑誌)所蔵館リスト

刊行年 印刷雑誌 ※印刷世界 ※印刷世界 ※第二次 ※第二次 および後継誌 NDLデジコレ 印刷図書館 明治新聞雑誌文庫 宮城県図書館 東北大 関西大 1891明24 1巻2号〜11号 1巻2号〜11号 1巻1号〜11号 1892明25 1巻12号〜2巻11号 1巻12号〜2巻11号 1巻12号〜2巻11号…

印刷雑誌(含印刷世界・第二次〃)大阪印刷界(含日本印刷界)リスト

近代日本語活字史というのを産業史的な視点から眺めていく際、『印刷雑誌』(後継誌である『印刷世界』や第二次『印刷雑誌』を含む)や『大阪印刷界』(後継誌である『日本印刷界』を含む)といった業界誌に掲載された活字広告が役立つ場合がある。 例えば「…

築地体前期五号と後期五号の「準仮名記号」一覧

昨年の暮れ、〈国語×活字問題としての樋口一葉『暁月夜』の「文」〉という形で宿題を頂いて以降、呼び名のことを含めて思い悩んでいた「候文のアレ」らの件なのだけれども。一葉のところで『当方の残念な国語力では「こと」「ごと」以下、一部のキャラクタし…

独立研究者連盟を旗揚げする日

過日ツイートした通り、研究者番号を持っていなくとも論文(あるいはそれに類する著作物等)があれば登録できる研究者ポータル・研究者データベースであるresearchmap(の中の人)が、我々「在野研究者」「日曜研究者」「野良研究者」「独立研究者」「フリー…

陸前港駅北東「昭和大震嘯碑」の(記憶)ポータル化を望む

2016年春、Ingress「Initio Tohoku Mission」に向けて新規ポータル申請が「岩手県、宮城県、福島県の沿岸部エリア限定」で復活していた。申請可否の処理もたいへん素早く、陸前港駅のすぐ北東、国道沿いに建てられていた「昭和大震嘯碑」の新規申請を2016年4…

高木元「『浮雲』 書誌」の〈組版書誌〉に寄せて

去る3月31日付での印刷・発行扱いで、立命館大学・国文学研究資料館「明治大正文化研究」プロジェクト編『研究成果報告 近代文献調査研究論集 第二輯』(asin:9784875921851)が刊行された。前半に作品研究が4本、後半に書誌研究が3本収録されているのだけれ…

正体不明な大正初期9ポイント活字

大正4年から6年にかけて新潮社が発行した出版物を見ていると、正体不明な9ポイント活字が使われているのを目にする。NDLデジコレインターネット公開資料のうち、大正3年に発行された27点中、本文に9ポイント活字を使っているのは『子の見たる父トルストイ』1…

候文のアレ

先日 id:karpa さんにお教えいただいていた、『漢字講座』8「近代日本語と漢字」と、ついでに同7「近世の漢字とことば」、同9「近代文学と漢字」を眺めてみていた。 この中では、「近代日本語と漢字」isbn:4625520886 に収録されている貝美代子「書簡文の漢…

国語×活字問題としての樋口一葉『暁月夜』の「文」

2016年度立命館明治大正文化研究会の“放課後”に、面白い宿題を頂いた。青空文庫の樋口一葉『暁月夜』は初出誌である金港堂『都の花』第百一号を底本としているのだけれど、この校正を担当されたJuki氏によると、「ぶん」と読むべき「文」は全て通常の漢字活…

モリサワ『たて組・ヨコ組』あるいは『たて組ヨコ組』一覧

年頭から掲げ始めていたモリサワ『たて組・ヨコ組』(あるいは『たて組ヨコ組』)の書影と目次などのメモですが、手持ちの不足分について@mashabow氏および@bxjp氏のご協力をいただき、創刊号から第57号までの情報を揃えることができました。全号揃いの記念…

モリサワ『たて組ヨコ組』57号/2002

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 たて組●もくじ 特集:田中一光・その仕事とデザイン 永井一正(グラフィックデザイナー)/本質を切り取る感性――T2 横尾忠則(美…

モリサワ『たて組ヨコ組』56号/2001

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 ヨコ組●もくじ 特集:地図―イメージと数値のグラフィズム ○たえず変化する枠組み―世界を認識する方法としての地図:多木浩二――Y2 …

モリサワ『たて組ヨコ組』55号/2000

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 たて組■もくじ 特集:聞き書きデザイン史 21・永井一正――T2 22・福田繁雄――T8 23・杉浦康平――T14 24・勝井三雄――T20 25・田中一光…

モリサワ『たて組ヨコ組』54号/2000

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 ヨコ組●もくじ 特集:digital notation 変容する空間・モノ 伊藤豊雄のシミュレーションと建築――Y2 渡辺誠の「誘導都市」――Y4 入江…

モリサワ『たて組ヨコ組』53号/1999

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 ヨコ組|もくじ 特集:スラヴ文字 アルファベット体系と聖書 矢島文夫――Y2 スラヴ文字の成り立ちと特質 佐藤純一/写真:広川泰士―…

モリサワ『たて組ヨコ組』52号/1999

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 ヨコ組●もくじ 特集:海外に打ち出されたニッポンそのイメージとグラフィズム 幻の東京オリンピックと1930年代の対外宣伝デザイン …

モリサワ『たて組ヨコ組』51号/1998

通常の書影はオモテ表紙(表1)のみを掲げるが、本誌は両開きという特殊な性格の雑誌であるため、開いた状態の書影を掲げる。 ヨコ組|もくじ 特集:漢字その将来 鼎談:蘇る漢字・特質と可能性 西垣通+阿辻哲次+中沢新一――Y2 簡体字の研究―中国の文字改革…