日本語練習虫

旧はてなダイアリー「日本語練習中」〈http://d.hatena.ne.jp/uakira/〉のデータを引き継ぎ、書き足しています。

入稿原稿の「組方指定」または「組版指定」の歴史を眺める

主に近代文学を中心に、「入稿原稿」に記された「組方指定」または「組版指定」の歴史を眺めてみるシリーズ。…というような感じの連続ツイートを、ツイッターの新機能「モーメント」で、幾つかまとめてみています。
ここ数年で、ウェブ資源として閲覧可能な「入稿原稿」が、こんなにも大量に出現していたとは驚きです。
現時点で「組方指定」と呼んでいるのは、藤森善貢『出版編集技術』シリーズの呼び方に倣っているものなのですが、Googleブックスでの検索結果は、文学研究の用語としては「組版指定」の方がポピュラーであるような感触が示されています。そうした用語の違いも含めて、概念や指定の書き方の歴史そのものを観察してみたいと思っています。
観察は、まだまだ始まったばかり。



以下2点ほど1/7追記


入稿原稿に直接関係する話題ではないのですが、全く無関係な訳ではないものも、付記しておきます。

  • 昭和戦前期『改造』の割り切れない行長について(括弧類や句読点などの区切り符号が「全角」ではなく「半角」(活字の用語で言う「二分」)に作られていることと、区切り符号がほとんど無いような文はそうそう書かれないという性質、これを利用し、昭和戦前期の『改造』では限られた誌面に可能な限り多くの文章を詰め込むため、1行「30.5」字詰めや「31.5」字詰めという文字組が行われていた。)
  • 大正末から敗戦頃までの秀英舎電胎8ポと六号明朝活字(大正10年頃に登場する秀英舎の8ポイント活字と六号明朝活字について。『秀英体研究』刊行当時には知られていなかった新情報を含む。)


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