正月を迎えるたびに書くぞ書くぞと意気込んでいた、徳永直『光をかかぐる人々』の件、「活字史研究書としての徳永直『光をかかぐる人々』に見られる達成」という題で『タイポグラフィ学会誌』06号に掲載されました。
http://www.society-typography.jp/journal/
現在では「日本語活字」が「海を渡ってやって来た」ことが印刷史/活字史の常識となってきておりますが、1940年代の時点で世界のあらゆる研究者に先駆けて「近代漢字活字開発史におけるサミュエル・ダイアの重要性」を書き記した稀有な著作が、徳永『光をかかぐる人々』の続編でした。
この件は、掲載されたところからが勝負所と考えております。
近代日本語活字史をやっている我々から、日本近代文学史に取り組んでおいでの方々へと、『光をかかぐる人々』の共同研究を深めたいと呼びかける、その役目が務まらなければ、わざわざ「学会誌」に書いた甲斐がないというもの。
現時点で詳細は煮詰まっていませんが、例年の状況からすると、9月8日(Sun)あたりに論文について東洋美術学校でお話しさせていただく運びとなります。
どうか、近代文学畑の方々も、お越しくださいますよう、お願い申し上げます。